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現在のR/Cカーのボディはほとんどが透明なポリカーボネイト(レクサンとも言う)という材料で作られています。
対ショック性が高く、表面が美しいためR/Cカーのボディとしては最適な材料と言えます。
せっかくの愛車ですからきれいに塗装してカッコよく仕上げてあげましょう。そのための簡単なコツを紹介します。


マウント穴開け
ボディマウントの穴開けは、塗装前に行った方が位置が確認しやすく便利です。
シャシーにカット済みのボディをかぶせ、真上から見てボディマウントの位置にマジックでマーキングします。
最初は3mmくらいの小さな穴を開け、途中何度か位置を確認しながらリーマを使って徐々に大きくしていきます。
ボディマウント穴をあけるための専用リーマが市販されています。大変便利ですので一つ買っておくことをおすすめします。
ボディマウントの位置がずれると、カッコ悪いので慎重に。穴が開いたら、塗料が抜けてきて思わぬところに色が付いてしまわないように、マスキングテープでフタをしておきます。
この時、ボディの表面(表側)に薄いビニールがかぶせられていることがありますが、このビニールはボディ表面の保護用ですので塗装が終わるまではがさないようにしましょう。


ボディの洗浄
ポリカーボボディの表面は製造時、型から抜くための油分が残っている場合があります。この油分が残っていると塗料が乗らず、ブツブツにはじかれてしまうことがあります。
油分を取り除くために、お湯と中性洗剤(筆者は普通の石鹸を湯に溶かしています)でボディを洗浄します。
よく言われるのは、『ボディと一緒にお風呂に入る』ということ。お湯は大量にあるし、石鹸もあります。ボディを温めることで油分が落ちやすくなります。


透明に残す部分のマスキング
この作業はツーリングカー等クローズドボディを再現したボディのみ必要ですが、塗り分けの際のマスキングと併せて解説します。

マスキングには市販のマスキングテープを使用します。(もしウィンドマスキング用のシートが付属していたら、それを使って下さい)
ボディの表側からマジックで窓の線と塗り分け線とをマーキングしてからマスキング作業をするとやりやすいでしょう。マジックは塗装に使わない色を使用するのがいいです。作例では見えにくいですが黒色のマジックでマーキングしています。
マスキングテープは画像のように剥がしやすい位置から先に貼り、2〜3mm重ねるように順番に貼っていきます。
この時、下のテープとの段差の位置を、爪やヘラ等でよく押さえておいて下さい。塗料が内部に入り込んでしまうことがあります。
窓枠(塗り分け線)よりも大きめに貼ったあと、カッターで不要な部分を切り取ります。
カッターで切った跡も、塗料が入り込まないようによく押さえておきます。
画像は最終的に透明のまま残す窓の部分とライト類の部分をすべてマスキングした状態です。

作例は保護フィルム付きのボディですのでこのまま次の行程に進みますが、保護フィルムがない場合は、ボディ表面を新聞紙等で覆ってしまう必要があります。これは、スプレー塗料が飛び散ってボディ表面についてしまわないようにするためです。



サンドペーパーで塗装面を荒らす
カラースプレーを吹き付ける前に、塗装するボディ裏側を600番くらいのサンドペーパーで荒らしておきます。
これは塗料の食いつきをよくするためで、ボディ裏側には細かい傷がついて白濁しますが、塗装後表面から見たらまったくわからなくなります。安心してガシガシやって下さい。
特にホイルアーチ周辺やボディの下付近、クラッシュで剥がれやすいノーズ周辺など、念入りにペーパーで傷をつけておきます。この作業を『足付け』といいます。
ボディ全体が白く曇ったら、軽く水で削り粉を流して乾燥させ、いよいよ塗装です。


塗り分けのマーキング・マスキング
ボディのカットの項にあるように、ボディの表面は保護用のビニールで覆われています。この上からマジックで塗り分けのためのラインを引いていきます。
最終的にはマスキングテープの線が塗り分け線となるので、このマーキングは「目安」と考えて適当でいいです。ただし、左右の位置をきっちり合わせておかないと、右と左で塗り分けが違うということになってしまいますので、注意して下さい。
パーキングや広いところで走らせている時はともかく、サーキットに行くようになるとボディはあっというまに傷だらけになります。事実上消耗品と考えてもいいでしょう。
あまり凝った塗り分けにすると傷がついたときにショックが大きいので、塗装色はできれば1色、せいぜい2色までにしておくのがいいと思います。(作例は2色塗り分けを紹介しています。2色といっても裏打ちのシルバーと窓枠等の黒が入るので実際には4色使用します)

繰り返しますが、ボディの塗装は裏側からです。当然、マスキングも裏側から。
マスキングをする順番は、まず最後まで透明で残る窓の部分(上ですでに解説済み)から、次に塗り分けのためのマスキングです。塗装は、濃い色を先に塗ります。
薄い色(ホワイト等)を先に塗ってしまうと、濃い色を塗ったときに色が透けて見えてしまうので、注意して下さい。(図参照)
マスキングの具体的なやり方については上の透明に残す部分のマスキングの部分を参照して下さい。



塗装
塗装は風通しのいい、埃の少ない場所で行って下さい。塗装面はボディ裏側なので、湿度にはそれほど影響は受けませんが、雨に濡れるような場所ではもちろん駄目です。
塗装には基本的にスプレーを使用します。筆塗りは補助的に使うものと考えて下さい。スプレー缶をよく振り、ボディから30〜40cm離して、同じ色を3回くらいに分けてスプレーします。
左画像は、1回目のスプレーを終えたところを裏側から撮影したところです。ボディ表面に青いマジックで描いた塗り分けの線がまだ見えているのが分かると思います。1回目は特に薄く、この程度で止めておくのがきれいに塗るコツです。
1回で塗り上げようとすると塗料が大量に必要になってかえって塗膜が厚くなってしまったり、タレて見苦しくなってしまったり、乾燥に時間がかかったりするので、薄く塗るのを3回繰り返すのです。
塗装面の厚みは明かりに透かしてみればすぐわかります。いくら濃い色から塗っているといっても、塗り自体が薄すぎれば下の色が透けて見えることになります。塗り分けをする場合は注意してください。
1色目の赤色を塗りおえたボディです。
マスキングを剥がし、次の色(作例では白)を塗る準備が整いました。
白色も同じく1回目は薄く塗装します。
この後、赤色が見えにくくなるまで3回くらい重ね塗りをします。


裏打ち塗装
塗装は終わったように見えますが、このままですと写真を撮ったりした時にボディ内側が真っ白に見えてしまりがなく写ってしまいます。
そこで塗装が剥がれにくいように、という意味も含めて裏打ち塗装というのをやります。ボディ裏面を黒く塗装するのです。
しかし、作例のようにメインの塗装色が白の場合、このまま黒を塗ると、白いところに黒が透けてグレーに見えてしまいます。左画像のようにあらかじめシルバーで裏打ちすることで、白だけでなく他の色も発色がよくなります。
左上画像のシルバーの上から黒をスプレーして最後の裏打ち塗装とします。
筆者の場合、シルバーのあとで窓のマスキングを一部だけ剥がし、窓枠も裏打ちと一緒に黒で塗ってしまいます。
左画像は窓のマスキングまで剥がした状態です。


マスキングテープを剥がす
塗装工程が終わりすべてのマスキングテープを剥がした状態です。この状態でボディカットをします。それから、ステッカーを貼る前にボディ表面の保護用ビニールを剥がして下さい。これを忘れると、苦労して貼ったステッカーが全て無駄になるだけでなく、新たにステッカーを購入しなければならなくなります。


ボディをカットする
ボディのカットは塗装前にする場合と塗装後にする場合とがあります。塗装後カットした方がスプレー塗装で手が汚れにくいです。塗装前にカットしておけば、カット作業の時に塗装面に傷を付けてしまうことがありません。
一長一短なのでどちらでも好みで構わないと思います。筆者は最近は塗装後にカットすることが多くなりました。
ボディのカットは指定のカットラインに沿って切ります。
ボディカットには専用に販売されている曲線ばさみが便利です。
また、ホイールアーチ(タイヤが見える切り欠き)の部分は、画像のようにカッターナイフで2・3回軽く切り込みを入れた後、折り曲げて割るようにすれば簡単できれいに切り取れます。


ステッカーを貼る
面積の大きいステッカーを貼る場合は、あらかじめ薄い石鹸水をボディ表面に塗っておくと多少、調整のための位置移動ができるので楽です。また石鹸水が乾く前なら、ステッカー表面を押さえて気泡を抜く事もできます。
曲面に貼る場合も同じ方法を使います。

文章で読むと大変そうですが、ボディがカッコよく出来上がっていくのは楽しいものです。
左の画像を上の『マスキングテープを剥がす』の項の画像と比べてみてください。格好良くなるでしょ。
「どうせすぐ傷だらけになるから」とか「面倒だから」なんて思わずに、格好良く仕上げてあげて下さい。