ロボットはなぜこけないのか▲元のページに戻る
タミやんのあしのしくみ
そのほかのタミやんのこうぞう【?】わからなければ
どうやってそうじゅうするのか

ロボットはなぜこけないのか

 2足歩行ロボットは、人間とおなじように2本の足で立って歩くロボットです。
 歩くためには片足を上げなければいけませんが、ただ足を上げるだけでは、ロボットはたおれてしまいます。
 人間は、歩くときに片足を上げても、身体の他の場所でバランスをとっているのです。
 ここでは、ロボットが片足を上げても倒れないようにするほうほうをせつめいします。

 右の図は、ロボットが立っているところです。
 図の上の方にある白と黒の丸いマークは、ロボットの『重心位置(じゅうしんいち)』といって、ロボット全体の重さの中心になる場所です。
 人間では「重心位置はおへそのあたりにある」と言われています。
 ロボットが地面に立つためには、この重心位置が大事です。
 重心位置からまっすぐ下にのばした線が、足をついている場所の中(右図で、地面が赤くなっているところ)にあればいいのです。
 図1では、両足が地面についているので、地面の赤いところがとても広くなっています。
 右の図は、ただ単純にまっすぐ片足を上に上げたところです。
 地面についているのは片足だけなので、地面の赤いところがとても小さくなりました。
 その上、バランスをとる動きをしていないので、重心位置からまっすぐ下にのばした線が、赤い地面の外に出てしまっています。
 こうなると、ロボットは立っていることができなくなってたおれてしまいます。
 図3では、ロボットは片足を上げながらバランスもとっています。
 地面についている方の足首をすこし外がわにまげることで、重心位置から下にのばした線が足の内側(地面の赤いところ)をとおるようにしているのです。
 こうすれば、片足を上げてもロボットがたおれることはありません。
 ロボットは、こうやって足を上げ、上げた方の足を前に出して歩いているのです。
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タミやんのあしのしくみ

 タミやんのあしには両足で4つのサーボが使われています。
 上でせつめいしたように、足首を横にかたむけられないと歩くことができませんから、左右それぞれの足首を横にかたむけるために1個ずつ、ごうけい2個。
 また、足ぜんたいを前後にうごかすために左右それぞれ1個、ごうけい2個のサーボを使っています。

 あしを前後にうごかすのには、すこしふくざつなしくみを使っています。
 右の図で、赤いの部分は回転するようになっています。
 あしがまっすぐ立っているときは、もちろん「どうたい」も地面にまっすぐになっています。
 あしになるオレンジ色の部品は「どうたい」とも「地面」とも直角です。
 あしを前後にうごかすためには、オレンジ色の部品をななめにします。
 こうすると右図のように、あしを前後に動かしてもどうたいはいつも地面にまっすぐです。
 このしくみを「平行(へいこう)リンク」といいます。
 このしくみのおかげで、タミやんはどうたいをかたむけずにサーボ1個(両足で2個)だけで足を前後に動かすことができるのです。

 あしを前後に動かすためにごうけい2個のサーボを使っていますから、足首をかたむけるサーボとごうけいして、あしだけで4個のサーボを使うことになります。

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そのほかのタミやんのこうぞう

 あしに使っている4つのサーボいがいにも、タミやんにはいろんなパーツが使われています。それらがどこにあるかしっておきましょう。


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どうやってそうじゅうするのか

 ロボットにはたくさんの関節(動くところ)があって、それぞれの関節を動かすことでポーズをとったり歩いたり踊ったりしています。
 でも、そんなにたくさんの関節を、どうやってコントロールしているのでしょうか。

 じつは、ロボットのそうじゅうは一つ一つの関節をちょくせつ動かしてはいません。
 あらかじめ決められた動きのプログラムを作って、ボタン一つ押すことでそのプログラム通りの動きをさせているのです。
 この動きのプログラムのことを『モーション』といいます。
下の図を見てください。


 ホビーロボットは、プレイステーション2用の無線コントローラーからそうじゅうします。
 コントローラーのボタンを押すと、その信号がロボットに搭載したコントローラー受信機に行き、そこからコンピューターボードへと送られます。
 コンピューターボードは、押されたボタンによってあらかじめ決められたモーションを呼び出し、それぞれの関節に繋がるサーボへ命令を送ります。
 こうすることで、少ないボタンで複雑なロボットの操縦を行っています。

 そのかわりロボットは、あらかじめ決められたモーション以外の動きをすることができません。
 だから、あらかじめ「こんな時にはこのモーションを使う」というふうによく考えてモーションを作っておく必要があるのです。
 次に、モーションを作るときにどうするかも簡単にふれておきましょう。

 モーションを作るには、パソコンがひつようです。
 上の写真の通りパソコンとタミやんのコンピュータを接続してホビーロボットのモーション作り専用のソフトウェアを使います。パソコンでロボットのポーズを作ると、タミやんがその通りのポーズになります。
 パラパラマンガをかくようりょうでいくつかのポーズを作ってひとつのモーションにします。
 つぎにゲームのコントローラーのどのボタンを押すとそのモーションが再生されるかも、モーション作成用のコンピュータで設定します。(下画像の赤い○の中がその設定用の画面です)
  そうして、いくつかのモーションとボタンの設定をロボットに積んであるコンピューターボードに転送するのです。
 これはロボットを動かすために必要な前じゅんびです。
 このホームページでは、タミやんの「歩く」「向きを変える」「(倒れたときに)起き上がる」「簡単なダンス」などのモーションをダウンロードすることができますので基本的なモーションは作る必要はありません。
 でも、自分のロボットだけしかできない、世界に一つだけの動きを作るのは、とても楽しいものなので、ぜひ挑戦してみてください。

 もっとくわしいせつめいは、『モーション』のページにかいてありますので、あとでよんでくださいね。

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