「キット以外に必要なもの」の「送受信機」の項で解説したとおり、R/Cカーに必要なプロポには、使用する周波数帯や変調方式によって、大きくAM/FM/2.4GHzの3種類に分けられます。
当サイトでは、扱いやすさから初心者の方には2.4GHz帯の送受信機をお勧めしていますが、ここにはあえてAMやFM方式を選ばれる方のための注意点を、古い中古プロポを購入する場合の注意点と併せて解説します。
これらの電波帯/変調方式を選ぶ場合、特に注意しなければならないのは「バンド」です。
2.4GHz帯はスイッチを入れれば受信機が自動的にペアになる送信機を認識して操縦できるようになりますが、従来のAM/FM方式の送受信機は、電波の周波数だけで相手を見分けています。つまり同じ周波数を使うR/Cカーは同時に走らせることができません。
これを区別するのが「バンド」です。
バンドは、下の表の通り地上/水上用モデルのために20個割り当てられています。
| 地上/水面RC用電波 |
周波数帯 | 27MHz帯 | 40MHz帯 |
現バンド名 | 01 | 02 | 03 | 04 | 05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 | 12 | 61 | 63 | 65 | 67 | 69 | 71 | 73 | 75 |
| クリスタル交換で 相互に変更可能 |
クリスタル交換で 相互に変更可能 |
旧バンド名 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | | |
A | B | | |
ここに書かれていないバンドは、飛行機/ヘリ用として定められたバンドです。R/Cカーに使用することはできません。
同じバンドを使用する2台のR/Cカーを同時に走らせることはできません。前述のAM・FMといった信号方式の差に関わらず、バンドが同じであればプロポは混信します。
ですので、もし友達と一緒に走行するつもりであれば、プロポを購入する際に友達とは違うバンドを指定する必要があります。
古い中古プロポの場合、さらに気をつけるべきは、「バンド」は何度か変更されていて、古い規格のバンドは今では使えない。ということです。
上表の「旧バンド」の項目にあるとおり、もしバンドの表記が「1」〜「6」または「A」「B」といった物であれば、それは古い規格のバンドです。現在は使用することができません。古いバンドを使用するプロポは、新しいバンド(ナローバンドといいます)の2つ分の電波を占有してしまうため、混用することができないのです。
またサーキット等では「旧バンド使用禁止」となっているところがほとんどです。
旧40MHz帯のA/Bバンドの送受信機に関しては、新バンドのクリスタルをそのまま使用すればナローバンドになるようです。
製品の機種名を確認した上で各プロポメーカーに問い合わせてください。
旧規格のプロポでもメーカーで新規格のバンド対応に改造してくれることもありますが、もちろん無償ではありませんし、受信機は新しく買う必要があります。
また、最新のプロポであれば低価格の物であっても当然ついてくる便利な機能(ステアリングレートアジャスト等)が、旧モデルではついていない場合もありますので「安いから」といって旧バンドのプロポを購入するのはやめたほうがいいでしょう。