このサイトのなりたち
このサイトは、日本におけるインターネットの黎明期に、R/C好きが集まる掲示板での会話がきっかけで始まりました。
R/Cカーは間口が広くとても深い趣味であるにも関わらず、ほんの入り口にいくつかの専門用語、ちょっとした知識が必要なために、その楽しさを充分理解できないままあきらめてしまう人が多すぎる。
そう感じた何人かが、R/C初心者がひっかかりそうなこと、あるいはその掲示板で実際に質問された内容などをまとめたサイトを作ろうということになったのです。
そのサイトは『どこのメーカー・チーム・媒体にも属さず、かといって対立もせず、非営利で、あくまでも善意によって』運営することになりました。
その後何度かのサーバー移転とリニューアルをくり返してきましたが、今もその精神は受け継がれています。
時代はかわり、今では『初心者向け』を標榜するR/Cサイトもたくさん出来上がりました。その多くがすばらしい内容です。
しかし中には、特定のメーカーに傾倒するあまり偏った内容になっていたり、多様なはずのR/Cカーの楽しみ方のどれか一つだけに偏っていたりするものもあります。
このサイトでは、どんな楽しみ方をするにせよこの知識は持っていた方がよい、と思えるものだけを掲載してあります。
それは時には『つっこみがたりない』という弊害もあるでしょうが、それよりも「R/Cカーの楽しみ方を限定したくない」という気持ちの方が強いため、こういう内容になっています。
これもまた、このサイトが最初にできた10年前と変わらぬ気持ちです。
幼いラジコン入門者のご両親へ
近年、子供たちの学力が向上しているのに、応用力や創造力といった能力はかえって低下していると言われています。
R/Cカーは、これら大事な能力を養うのに最適なのです。
筆者（私は売れない作家ですのであまりいい例とは言えませんが）の場合、小学校時代からプラモデルやR/Cカーといった『自分で作る』おもちゃで遊んでいたおかげで、売れないなりに作家として最低限の創造性を得られたのではないかと思います。
近年ではミニ四駆がその役目を負っていましたが、R/Cカーはミニ四駆以上に「自分で考え、手を動かして自分で作る」部分の多いおもちゃです。その奥深さは大人でも趣味として充分に楽しめるものです。
このサイトの一部には、実車の基礎理論とまったく同じ理論が書かれていますが、筆者はその知識を小学生時代にR/Cカーのための知識として得ました。ただ機械的に暗記したのではなく、理解したのです。
その理解の深さは、後に筆者が大学の機械科に入っても充分に通用するほどでした。
学校で教えられる『知識』よりも、趣味という目的を持って得た知識はより深く正確に理解され、消化されてヒトの中に残っていくのだということを、その時筆者は実感しました。
『子供の個性を伸ばす教育』が叫ばれるようになって十数年が経ちますが、現実の教育の現場はまだそれを実現できていません。
本当の『個性を伸ばす教育』とは、遊びの中にこそあるものだと、筆者は（その経験から）学びました。
R/Cカーは確かに子供のおもちゃとしては高価な部類に入るものです。
しかし、そこで得られる物は間違いなくお子さまの血となり肉となって将来役立つ事になるでしょう。
お子さまが「R/Cカーをやりたい」と言った時、「高価だから」といってその個性の芽を摘まないで下さい。
そしてもし組み立てられなかった時は、助言だけをしてあげて下さい。
「自分で組み立てる」ことが、『個性を伸ばす教育』の第一歩なのですから。
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