R/Cカーとは
ラジオ・コントロール(Radio Control =無線操縦)を略して一般に「ラジコン」と呼ばれるホビーのうち、タイヤを使って陸上を走行するものを、「R/Cカー」と呼びます。
*「ラジコン」という名称が某玩具メーカーの登録商標であるため、このサイトでは基本的に「R/Cカー」という表記を使用しています。
「ラジコン」というと子供のおもちゃのように感じられるかも知れませんが、模型店や専門店で売られている近年のR/Cカーは構造も実車同様に複雑で速度も速く、意のままにコントロールするには高い技術が必要です。
それはむしろ大人が趣味として楽しむために発展してきたものであるといっても過言ではないでしょう。
もちろん大人よりも高い順応性を持つ子供たちにとっては、奥深い遊びであると同時に、知的好奇心を駆り立てるものでもあります。
R/Cカーの種類
現在R/Cカーにはさまざまな種類があります。その大きさやボディの形、走らせる場所によっていくつかの大まかな種類に分けられています。この種類分けを『カテゴリー』と呼びます。
RC CAR CATEGORIES |
| スモール スケール | 1/12 | 1/10 ミニ | 1/10 | 1/8 | ビッグ スケール | 特徴 |
レーシング | | EP | | EP/GP | GP | | サーキットを速く走るためのカテゴリー。 |
F1/ルマン | EP | | | EP | | GP | 実車F1またはル・マン等で活躍するGTカーやプロトタイプカーを模したボディを使用するカテゴリー。 |
オフロード | EP/GP | | | EP/GP | GP | GP | 特に実車に捕らわれず、オフロードを速く走るためのカテゴリー。 4WDと2WDに分けられる。 |
モンスター | EP | | | EP/GP | EP/GP | GP | トラックやバハバグといった特徴的なボディと、大きく横に張り出した巨大なタイヤが特徴。 |
ツーリング | EP | | EP/GP | EP/GP | GP | GP | 実車同様に凝ったサスペンションと駆動形式を持つ、大人気カテゴリー。 |
ラリー | | | | EP/GP | GP | | ツーリングで使用される車をオフロードに持ち出したカテゴリー |
| ←車体が小さい−−−−−車体が大きい→ |
上の表はかなり大雑把な分け方ですが、だいたいボディの種類と車体の大きさで分類してみました。ここに収まらないカテゴリーも存在しますが、取り敢えずこのくらいを知っていれば充分かと。
『EP』が電動カー『GP』がエンジンカーを示しており、
グレーの文字で表示されているのはごく少数のみが存在するカテゴリーです。
いくつかのカテゴリーについては以下に個別の説明を加えておきます。上の表のリンクをクリックすれば、別ウィンドウで表示されます。
なお、当サイトでは、1990年代に登場して瞬く間にR/Cカーの世界で一番人気となり、またもっとも入門者に好適と思われる『1/10EPツーリング』カテゴリーを中心に紹介していきます。
R/Cカーの操作方法
R/Cカーはスロットルとステアリングの二つのコントロールで前進・右左折・ブレーキ(バック)など自由に走行することができます。
それだけでなく、それぞれの操作量に応じてステアリングの角度をコントロールしたり、中速で走ったりすることもできます。この『送信機側の操作量に応じたスロットル/ステアリングの制御』ができるという点が、トイラジコンとホビーR/Cの最大の違いです。
*レース指向のR/Cカーでは、バックする機能がついていないことがあります。詳しくはR/Cカーを選ぶのスピードコントローラー(アンプ)の項で説明いたします。
R/Cカーの楽しみ方
多くの大人の趣味がそうであるように、R/Cカーの世界にもいろいろな楽しみ方があります。
その中の代表的なものをご紹介いたします。どの楽しみ方を選ぶのも、またここにない別の楽しみ方を見つけるのも、あなたの自由です。
- レースに出て人より速く走る:
R/Cカーを趣味とする中でかなりのパーセンテージを占める人がレースを楽しんでおり、レースも各地で毎週のように開催されています。
- ドリフトイベントに出場:
レースイベントと同じように、現在はドリフトイベントもたくさん開催されています。こうしたイベントでは目立った者勝ち。派手なボディペイントや電飾で声援を浴びましょう。
- 公園や広場で家族と楽しむ:
RCカーを購入する動機としてこういう楽しみ方を考える人が一番多いでしょう。実際多くの人がこういう楽しみ方をされています。『レジャー派』とでもいいましょうか。
- 憧れのクルマの模型を意のままに操って遊ぶ:
プラモデルの延長として意のままに操れるR/Cカーを選んだ人たちです。
速さよりもボディの格好良さ、実車っぽい走り方を重視します。通称『スケール派』。
- 自分で設計したシャシーで市販シャシーとレースする:
速さよりも「自分の好きなシャシーを走らせる」ことにこだわり、自分が設計したシャシーで市販シャシーと対等にやりあうことを至上の喜びとする人たちです。『自作派』といいます。
- 自動車の運動解析を実験・実証する:
R/Cカーにさまざまな計測機器やセンサーを搭載して走らせる人たちです。
『エンジニア派』とでもいいましょうか。