各地にあるサーキットでR/Cカーを走らせるのは、とても楽しいものです。
最初は「他の人の邪魔になるから」と二の足を踏んでしまうものですが、それを乗り越えて走らせ始めると、公園で走らせるのとはまるで違う楽しさを知ることができます。
ここではそんなサーキットで走らせるための、最低限のことを紹介します。
サーキットによってローカルルールがあったり特有のマナーがあったりしますので、詳しくはお近くのサーキットで訊ねられることをおすすめします。
どんなサーキットにしよう?
サーキットには色んな種類があります。
EP専用・EP/GP混走、屋内・屋外、高速型・テクニカル、舗装の種類、それぞれ条件によって適合するタイヤやセッティングが違いますし、サーキットの雰囲気も違います。
何度も通うつもりなら自宅から近い方がいいし、かといって都市部のサーキットは人が多かったり狭かったり駐車場がなかったり……
一般的な屋外型サーキット。ここは郊外にあるので風光明媚でとても広いですね。
操縦台が高く見やすいのも、専用サーキットの強みです。
ここは操縦台の下とサーキットの周囲がピットになり、テーブルも置かれていますが、サーキットによってはテーブルが常設されていなかったり少なかったりすることもあります。
特設サーキットではこのように駐車場などの広場をフェンスで仕切って使うことがほとんどです。
練習走行をすることができないため、セッティングを出すのが難しいのです。
ピットテーブルはおろか電源もない場合が多く、常設サーキットに比べてどうしても荷物が増える傾向にあります。
サーキットデビュー
でもその前に、持っていく物を用意しましょう。
- 絶対に必要なもの:
クルマ・プロポ・バッテリー(できるだけたくさん)タイヤ・充電器・放電器・予備パーツ・安定化電源(12V電源のない場合)・工具類・プロポ用の予備電池・お金
- できれば用意したい物:
ピットテーブル&イス(サーキットにない場合)・予備のクリスタル・クリーナースプレー・ポケットティッシュ・食料・飲み物(近くにコンビニとか無い場合)・延長コード
最近のサーキットでは、100V電源はあっても12V電源がないところがほとんどです。DC型急速充電器を使用する場合は、安定化電源が必要となります。
バッテリーはできるだけたくさん用意しましょう。サーキット使用料はバッテリー本数制ではなく時間制、しかも「半日いくら」という場合がほとんどです。
同じ料金を払うのに、2・3パックで走行おしまいでは哀しいので、最低でも5〜6パックは用意しましょう。
バッテリーは一日の内に充電・放電をくり返すと急激に性能が落ちてしまいます。同じパックを再充電して使用するのは1日2回まで(それでも寿命が縮むのは避けられません)にしましょう。
タイヤは事前にサーキットに適合するタイヤを調べることをお薦めします。タイヤが合わないと、走らせるのが大変難しくなります。
併設ショップがあるところでは、サーキットに合ったタイヤを店員さんに訊ねて、ショップで入手することも可能です。
また、併設ショップがある場合でも、偶然に必要なパーツが在庫されていない場合もあります。壊れやすいパーツや消耗品等はあらかじめ用意していきましょう。
サーキットに常設のピットテーブルがない、もしくは少ない場合は、ピクニック用品のテーブルと椅子を用意していくと、作業が楽です。最近はRVブームもあってピクニック用品は安くなってきています。是非一つ用意しておいて下さい。
サーキットでの注意点
サーキットは見知らない多くの人が集まってR/Cカーを走らせる場所です。
それだけにパーキングとは違うルールやマナーがあります。
まず最大の違いはバンド管理プレートのルール。
サーキットごとに様々な形でバンド管理をしていますが、鉄則は同じです。
- 走行前にバンド管理プレートを『使用中』にする。
- 走行が終わったらすぐにプロポのスイッチを切り、バンド管理プレートを『空き』にする。
- 自分の走行時以外はプロポのスイッチを絶対に入れない。
この3つです。これだけは絶対に守って下さい。マナー以前の最低限のルールですから。
それから、一緒にサーキットで走らせているみんなが気持ちよくサーキット走行を楽しめるようにするために守って欲しいマナーがあります。
基本はサーキットに限らず、どんな場所でも同じです。
「人に迷惑をかけたらあやまる。助けてもらったら礼を言う。自分がされてイヤなことは人にもしない」
具体的には
- クラッシュしたら:
他のクルマとクラッシュしたら(相手が誰か分からなくても)とりあえず「すみませ〜ん」と声に出す。
- コース上に止まってしまったら:
フェンス等に当たって動かなくなったら(スタックする、と言います)、速やかにピットエリアに回収し、再スタートはピットから。
- 助けてもらったら:
スタックから助けてもらったら、(相手が誰か分からなくても)とりあえず「ありがとう!」と声に出す。
- 人のクルマがスタックしていたら:
自分が走行しておらず、走行を見ている時に自分の近くでクルマがスタックしたら、コースに戻してあげる。
- コース上に踏み入るときは:
やむを得ずコース上に出るときは、できるだけ操縦台からの死角を作らないように姿勢を低く。絶対に走行中のクルマの前を横切らない。
- 速いクルマが来たら:
後ろから速いクルマが来たら、(できれば)コースを譲る。
できれば、でいいです。難しければ自分のラインで走っていましょう。上手い人ならば勝手に抜いていってくれます。
- 帰るときは:
帰るときはピットテーブル周りにゴミを残さない。ゴミは指定のゴミ箱に!
以上です。
どれも簡単に実行できることですので、みんなが気持ちよくサーキットを利用できるように、励行して下さい。