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セッティングの変更は、ホビーR/Cならではの楽しみの一つです。
「ここをこうすればこんな風に走りが変わるはずだ」
自分で考えた通りにR/Cカーの走りが変わるのはとても楽しいもので「現在のR/Cカーのセッティングは実車レーシングカーとそっくり」と言う実車レースの関係者もいるほどです。
ここでは、その奥深いセッティングの世界のほんの入り口をご紹介します。


セッティングを変更する前に
R/Cカーを走らせていて、操作は間違っていないのにクルマが思うように走らない。何となく操作が難しい。などの症状があるときに、セッティングを変更します。
でも、その前にちょっと自分のクルマの状態を振り返ってみましょう。
現在のR/Cカーは非常によくできており、よほど特殊な状況でない限りキットの指示通りに組み立てればそれなりに走らせやすく出来上がるはずです。
それが走らせにくいということは、まず、
などを疑ってみてください。これらがちゃんとしていないと、いくら高価な部品を買ってセッティングを変更しても無駄です。
特に路面にマッチしたタイヤを選ぶのはとても難しく、できれば同じ場所で走らせている人に聞いてみる、などするのがいいでしょう。


ギア比と指数について
ギア比はクルマの最高速度と加速力とを調整し、走行時間等にも影響する重要なセッティングポイントです。
なお、ここの説明ではギア歯数とのみ表記しますが、ベルトを使ったプーリーの歯数でも計算方法は同じです。
DDカーの場合は、ギア比は「スパーギア歯数/ピニオンギア歯数」で求められます。
ツーリングカー等、2段以上で減速している場合は図に見るように、モーターに遠い側のギア歯数を近い側のギア歯数で割った数値を全てかけた値が「ギア比」になります。この時、ピニオンギアとそれに噛み合うスパーギアの値を計算に入れない最終減速比は通常は変えないので、メモしておくと便利です。

ギア比の値が大きいほど「ローギアード」であるといい、加速力が大きく、最高速度が低く、走行時間が長くなります。
ピニオンギアを歯数の多いものと交換するか、スパーギアを歯数の少ないものと交換すると、ギア比の値が小さくなり「ハイギアード」となって、最高速度が上がり、加速力が鈍り、走行時間が短くなります。
同じモーターを使っている場合、ギア比は走行させるコースによって調整します。
曲がりくねったテクニカルなコースを走らせる場合には、加速力に優れたローギアードなクルマの方が走らせやすく、逆にストレートの多い高速コースを走らせる場合は、ハイギアードの方がタイムを縮められます。

ギア比が高くなると、モーターやバッテリーに対する負荷が増します。駆動系の他の部分に問題がないのに、走行後モーターやバッテリーが異常に熱を持っている場合や、使っているモーターの割に走行時間が短すぎる場合は、ギア比を下げてみてください。

またモーターを高回転型の物と交換した場合も、モーターにかかる負担を減らすために一旦ギア比を下げてから、再度最適なギアを探してみて下さい。モーターを変えると、アンプ等に流れる電流量が大きくなります。モーターの負担が大きいと、異常な大電流によってアンプが故障してしまう可能性があるからです。

スポンジタイヤのようにタイヤ径が変化する場合や、タイヤ径が一定でない場合には、ギア比のかわりに指数を使います。
指数とは、「モーター1回転に対してクルマが何ミリ進むか」を表した数値で、タイヤ径をも加味した減速比として使えます。
指数の計算は「タイヤ直径×円周率/ギア比」で計算でき、たとえタイヤ径が変化しても、指数が一定になるようにギア比を調整すれば、最高速度や走行時間はかわりません。(ただし、タイヤ径がかわった分車高は変化しますので、セッティングは多少かわってしまいます)


ダンパーオイルの役割とセッティング


ダンパーによる車高セッティング
ツーリングカーやオフロードカーのような四輪独立サスを持つクルマの場合、左図の3種類のスペーサーで車高を調整することが出来ます。
車高を調整することで、重心位置を低くしてコーナリング時の横転を防止したり、路面の凹凸によるシャシーと路面の干渉を防止したりする事ができるのです。
よく誤解されているのですが、アウタースペーサーはあくまで基準の車高を調整するためのモノで、サスペンションにかかるスプリングテンションを調整するものではありません。
『サスを硬める』『柔らかくする』ようなセッティングは、あくまでスプリングの交換で行って下さい。
三種類のスペーサーはそれぞれ役割が違いますので、下の表で詳説します。
無荷重時
シャシー静止状態の標準のシャシー高調整は、アウタースペーサーで行います。
路面にギャップがなければ低く調整するのが普通ですが、サスが沈み込んだときに路面と干渉するようだと下げすぎです。
また、グリップ感も変化するので、高めの車高を好むドライバーもいます。
サス沈み込み時(バンプ)
サスが沈み込むことを『バンプする』といいます。
これはサスシャフトのケース外側にセットするバンプストッパーで調整します。
バンプストッパーにはOリング等弾力のある材質を使用すると、バンプしたときに急激に姿勢が変化するのを防止できます。
浮き上がり時(リバウンド)
「サスが浮き上がるような場面があるのか?」と疑問に思われるかも知れませんが、コーナリング時に車体がロールすると、コーナー内側のサスがこういう状態になっています。
インナースペーサーで浮き上がり量を調整することで、コーナリング時のロールの最大量を調整できるのです。
また、ダンパー全長が短くなるので、ボディの都合等で長いダンパーが使えない場面でも使用します。
このインナースペーサーもOリング等弾力のある材質を使用することで、急激な姿勢変化を防止できます


スタビライザーによるロールセッティング
ダンパーに取り付けるスプリングは、各輪が動くときに必ず作用しますが、スタビライザー(以下、スタビ)は車体がロールする時にだけ効くスプリングだと考えればいいでしょう。
左右両方のサスペンションが沈む時
左右のサスペンションが同じだけ沈んでいます。この時、スタビは何の作用もしません。
シャシーにはダンパーを縮める力だけが働いています。
片側のサスペンションが沈む時(スタビなし)
右側のサスペンションだけが沈み込んでいます。
スタビが付いていない状態では、右ダンパーのスプリングを縮める力だけで、車体がロールしています。
片側のサスペンションが沈む時(スタビあり)
上と同じく右側のサスペンションが沈み込んでいますが、ここではスタビが効いていますので、上の場合よりも大きな力が必要です。
具体的にはこれはどういうことでしょうか?
スタビをつけると、具体的には以下のような傾向があります。